どんなに笑って食卓を囲んでも
本当に話したい事は話せない
本当に相談したかった事は出来なかった
笑えば笑う程それが呪いの様に心を重くする
自分を呪って暗い穴を見つめ続けるだけ
どんなに笑って食卓を囲んでも
本当に話したい事は話せない
本当に相談したかった事は出来なかった
笑えば笑う程それが呪いの様に心を重くする
自分を呪って暗い穴を見つめ続けるだけ
抜け落ちた時間を空想で埋めていた
法律のない憎しみを解放出来る私利私欲の空想の世界
消えていく現実
慢性化する空想
唐突な焦燥感にリアリティを求め始める生の実感
馴染んでいく手の感触
染み付き鼻腔の奥に焼きついて行く匂い
足りない足りない
無秩序な空想の世界を今度は現実で埋める番が来た
足りない足りない
空っぽだ
苦痛の蟻地獄の中に晒された混乱は本当の俺の望みを許さない
苦手意識を払拭するには時間がかかる
俺は自分に甘い、どこまでも再現なく
水面に波紋の一つも立てぬよう変化のない幸も不幸もないこの世界の中で自然に消えていく事だけが純粋と言える願いだろう
ポジティブに行こう
自分を許して愛そう
今日からスタートだ
性的な認知の歪みは自分が思っているより根深い
社会的モラルから逸脱した行為が慢性化しマニュアルに戻す事は出来ない
忘れる事が出来ないならどう向き合いどう受け入れていくか考えるしかない
約束はしない
自分で自分の首を絞める言動は控える様に心掛ける
びゅーびゅーと風が吹き抜ける
右から左、左から右
無機質な冷たい風がその家の真ん中を
びゅーびゅー通り抜ける
大事な部分だけが切り取られ
死んだ湖に投げ込まれていくその光景は
記憶の片隅に追いやったはずの目を覆いたくなる傷とよく似ている
ちぎっては棄て、ちぎっては棄て
感情のないロボットが
ただ作業をこなす様に心なんて
これっぽっちもない
俺は埋めたいだけ
死んだ湖も
冷たい風が通り抜けるだけの家も
心のないロボットも
全部全部真上から重たい重たい土をかけて
埋め尽くしてしまいたいだけ
それだけ